この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ハデな彼に、躾けられた、地味な僕【BL】
第7章 新たな関係のはじまり
「ふわぁあ…」

終業式はほとんど寝てた。

紗神と別のクラスで良かったと、この時ほど思ったことは無い。

座る席が離れているおかげで、安眠できた。

「さて、後は担任の話で解散か」

えっと七月いっぱいは日本にいて、八月は紗神のワガママ…いや希望で海外を巡る旅に出る。

…ちなみに高校に入学してから、一度も実家に帰れていない。

両親には紗神が騙し…いやいや、説得しているので、帰れとは言われない。

まっ、お土産に高い物を贈っているので、両親はそれで満足・安心しているみたいだ。

昨年はカジノ巡りをさせられ、しばらく金銭感覚がおかしくなった。

今年はせめて観光地巡りとか、おだやかな所に行って見たい。

ムダだと思うけれど、一応言ってみるかな?

考え事をしながら歩いていたせいで、教室に入る時に女子生徒にぶつかった。

「あっ、ゴメン」

「ううん、こっちこそゴメンね。大祇くん」

バサバサッと床に本が落ちる。

「スゴイ本の量だね」

「夏休み前に返すのが多くて…」

散らばった本を拾い集めて、彼女に渡した。

「はい、どうぞ」

その時、控え目ながらも笑って見せる。

このぐらいは社交辞令。

「あっありがとう!」

彼女は本を受け取ると、すぐに教室を出て行った。

しかも早足で。

何か顔が赤かった気がするけど、今は夏だからなぁ。

それに急がないと、先生も戻って来るし。

ぼんやりそんなことを思いながら自分の席に向かおうとしたところで、物凄い強い視線を感じた。

「うっ…!」

恐る恐る振り返ると、彼が…いた。

廊下の壁に背を付け、こっちを見てニッコリ微笑んだ。
/38ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ