この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ハデな彼に、躾けられた、地味な僕【BL】
第7章 新たな関係のはじまり
でも僕には分かる!
スッゴク機嫌が悪い笑顔だっ!
血の気がサーッと下がるも、紗神は背を浮かせてこっちに歩いて来た。
「モてるねぇ、永河。微笑み一つで女の子をオとすとは流石っ!」
わざとらしい嫌味な言葉に、カッと頭に血が上った。
「なっ…バカなこと言わないでよ! あんなの普通だろう?」
「どの辺が普通なのかオレには理解できないが…。まあお前も理解できないのなら良いか」
そう言って肩を竦めた。
…何を言っているんだ? 彼は。
そもそも微笑み一つで女の子をオとすなんてワザは、彼の特技だろう。
しかし言いたいことを言った紗神は、僕に背を向け、自分の教室に戻って行った。
「う~ん…。やっぱり早く動いた方が良いのか。モタモタしているとアレだよなぁ…」
…何か嫌な感じのする言葉をブツブツ言いながら。
どっどうしよう…。
まだ体がフラつくのに、帰ったら…!
目の前が真っ暗になりながら、僕は自分の席に座った。
その後、担任が戻って来て、通知表を渡された。
そして少し話しをして、終了。
クラスのみんなが帰る中、僕は通知表を見た。
紗神が勉強を見てくれるおかげで、かなり成績が上がった。
けれど彼が通おうとしている大学の偏差値には、まだまだ届かない。
努力はするけれど…滑り止めを本命にしようと決意した。
とりあえず、七月いっぱいは日本にいるから、その間に大学を探してと…。
「ふぅん。まあまあ上がったんじゃない?」
「っ! うわぁっ!」
いつの間にか背後に紗神がいた。
僕の通知表を覗き込んでいる。
「まあオレが勉強を見ていれば、当たり前か」
僕の手から通知表を奪い取り、じっくり見た。
「ちょっ、返してよ!」
「あっ、オレのはコレ」
彼は視線を外さないまま、自分の通知表を僕の目の前に出した。
別に見たくはなかった。
どうせ予想通りだから。
スッゴク機嫌が悪い笑顔だっ!
血の気がサーッと下がるも、紗神は背を浮かせてこっちに歩いて来た。
「モてるねぇ、永河。微笑み一つで女の子をオとすとは流石っ!」
わざとらしい嫌味な言葉に、カッと頭に血が上った。
「なっ…バカなこと言わないでよ! あんなの普通だろう?」
「どの辺が普通なのかオレには理解できないが…。まあお前も理解できないのなら良いか」
そう言って肩を竦めた。
…何を言っているんだ? 彼は。
そもそも微笑み一つで女の子をオとすなんてワザは、彼の特技だろう。
しかし言いたいことを言った紗神は、僕に背を向け、自分の教室に戻って行った。
「う~ん…。やっぱり早く動いた方が良いのか。モタモタしているとアレだよなぁ…」
…何か嫌な感じのする言葉をブツブツ言いながら。
どっどうしよう…。
まだ体がフラつくのに、帰ったら…!
目の前が真っ暗になりながら、僕は自分の席に座った。
その後、担任が戻って来て、通知表を渡された。
そして少し話しをして、終了。
クラスのみんなが帰る中、僕は通知表を見た。
紗神が勉強を見てくれるおかげで、かなり成績が上がった。
けれど彼が通おうとしている大学の偏差値には、まだまだ届かない。
努力はするけれど…滑り止めを本命にしようと決意した。
とりあえず、七月いっぱいは日本にいるから、その間に大学を探してと…。
「ふぅん。まあまあ上がったんじゃない?」
「っ! うわぁっ!」
いつの間にか背後に紗神がいた。
僕の通知表を覗き込んでいる。
「まあオレが勉強を見ていれば、当たり前か」
僕の手から通知表を奪い取り、じっくり見た。
「ちょっ、返してよ!」
「あっ、オレのはコレ」
彼は視線を外さないまま、自分の通知表を僕の目の前に出した。
別に見たくはなかった。
どうせ予想通りだから。