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フリマアプリの恋人
第5章 チャイナローズの躊躇い
入浴を済ませた柊司が寝室に現れた。
…藍染めの浴衣が柊司には良く似合う。
端正で品の良い…典雅な雰囲気が漂い古典の貴公子のようだと、見惚れる。

…このひとが、自分を愛してくれている奇跡に打ち震えそうになる。
信じられなくて…だから怖かったのだ。
…自分の過去を打ち明け、彼に疎まれることが…。
…けれど…。

澄佳は白い両手を胸元でぎゅっと握り締める。
「…柊司さん。
私…貴方にお話したいことがあります…。
…聞いてもらえますか?」

柊司が静かに澄佳を見つめる。
「…はい、澄佳さん」
…この美しくも誠実な瞳を信じて…。
話してみよう。
…何もかも…私のすべてを…。

…澄佳はゆっくりと口を開いた。




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