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フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
澄佳は強く眼を閉じる。
張り詰めた時間が流れた。
震えながら瞼を開く。
…振り上げられた手はだらりと力なく降ろされ、片岡は深いため息を吐いた。

「…俺は君が分からない。
いや、分からなくなった。
あんなに素直で可愛くて屈託がない君はどこに行ってしまったんだ…」
身体の中から溢れ出る感情は憤りよりも寧ろ哀しみだ。
「…なぜ…?貴方がそれを言うの?
私は変わってないわ。
いいえ、もし変わったと言うのなら…それは貴方のせいよ。
貴方は私に嘘を吐いた。
結婚していたのに、私を攫って…貴方しか見えないように身も心も変えて…それで他に愛人を作って…!
私は変わらないわ。
貴方を愛しているもの。
…だって貴方は…私が初めて愛したひとだもの」
最後の言葉は力なく空中を彷徨った。

片岡が澄佳からゆっくりと離れる。
その冷ややかな瞳…そこにはもはやかつての熱い熱を帯びた感情は皆無だった。

「…君のそういうところが俺には重いんだ。
確かに俺は君に嘘を吐いた。
俺が悪い。
…けれど俺だけが悪いのか?
俺を密かに拒絶し俺に抱かれながら宮緒を想っている君は悪くはないのか?
心の中だけで俺以外の男を想い続ける君は…誰も傷つけていないと言えるのか?
自分だけ被害者面しないでくれ」

硝子の破片が砕け散り、胸に刺さったとしてもこれほど痛みはしないだろうと思うほどの激しい痛みと衝撃が澄佳を襲った。

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