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フリマアプリの恋人
第6章 チャイナローズの躊躇い 〜告白〜
…眠れない夜が続いた。
うとうとと微睡むだけの日々…。

夢を見た。
男の…片岡の夢だ。
…夢の中の片岡は昔のままだった。
強くて優しい…。
澄佳を甘やかし温かな胸に大切に抱いてくれるのだ。
「…可愛い澄佳…。大好きだ…」
私も大好きだった。
愛していた。
初めて自分のすべてを捧げたひとだ。
見え隠れする狡さ、冷たさよりも愛おしさが勝っていたのだ。
…いや、その欠点すら好きだったのだ。

本当はあのひとの一番になりたかった。
あのひとの妻になりたかった。
妻になって子どもを産みたかった。
そう言えば良かったのだ。
物分かりの良い都合の良い女になる必要はなかったのだ。
離婚して私と結婚してくれと、泣いて縋れば良かったのだ。
例え叶わなくても…。

けれど出来なかった。
自分のつまらないプライドが邪魔をしたのだ。
嫌われたくなかったのだ。
疎まれたくなかったのだ。
愛人でも側にいられたらいいと、自分で自分を偽った。
満足しようとした。
満足出来ると思った。

…でも、それはまやかしだった。
自分の心を偽った歪みが二人の距離を開いたのだ。

…もう遅い…。
もう、終わってしまったのだ…。
何もかもが…。


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