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歳下の悪魔
第8章 切なさと思い
「それと……。歓迎会で送った夜、何も、してないよ」
「えっ? だって……。コンドームの、箱とか、ティッシュとか……」
「偽装……。裸にはしたけど、寝かせて帰った……。きっかけに、なればと思って……。あれは、やり過ぎだったと思ってる。ごめん……」
そのせいで、私は和真の言いなり。したことは過激でも、気を引こうという小学生のよう。
「じゃあ、あの写真は?」
「あれは、麗菜。体型が、似てたから。だから、髪で顔を隠して、撮らせてもらった」
あの時は恥ずかしくて、しっかりと見られなかった。
でも結局は、そこから始まったこと。
「本当にごめん。許して、くれる……?」
呆れたのが殆どで、怒りはほんの少し。
私は、笑顔で溜息をついた。
「犯罪者の家系っていうのは?」
「それは……」
和真が言いたくなさそうだったから、私からキスした。
そのまま静かに押し倒され、キスが深くなっていく。
「んんっ……」
絨毯の毛足が長いから、体に痛みはない。
「はぁっ……」
舌を絡め合うのは、初めて。
私は和真の性奴隷で、オモチャだと思っていた。実際にそのようなことをしていたが、本当の始まりは一年も前。
残念ながら忙しくて覚えていなかったが、そんな前から彼は私を好きでいてくれた。
私が裏の顔を持つと決心出来たのは、知らない間に和真に惹かれていたせい。考えてみれば、好きじゃなければずっと苦しんでいたはず。
「優華……。シャワー、浴びてきてくれる?」
「うん……」
さっきまで、浩輝に愛撫されていた。和真だって、その体に直に触れるのは嫌だろう。
バスルームへ行き、また髪まで洗った。
処女には戻れないが、出来るだけ綺麗な体に戻りたい。
そう思ったのは、初めて。
今だけは、歳の差を考えるのは止めよう。不倫でも、浮気でも無いんだから。
好きなら、それでいい。
丁寧に全身を洗い、髪を乾かしてからリビングへ戻る。
取り換えたらしく、シーツにはシワ一つなかった。
「優華……」
私のバスローブを脱がすと、和真も全裸になる。
抱き上げられ、ベッドへ運ばれた。