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アリョーナの旅路
第2章 アリョーナの旅路・第2部
「あのねエレン…アタシね、アメリカ社会で生きて行くことがつらくなってしまったのよ…おカネがたまったらね、クリスマスの三連休の前の日までにマーティーさんの家に訴訟を起こして、マーティーさんの家から損害賠償金1000万ドルを受け取ったら、その足でアメリカから逃げ出すことを決めたから…」
「アリョーナ、あんたどうして西海岸の州に行かなかったのよ?」
「行きたかったけれど、途中で気持ちが変わってしまったのよ…アタシはね、アメリカ社会で生きて行くことができない女なのよ…アメリカに来るくらいだったら、ちがう国に行くべきだったと思っていたのよ…もうサイアクだわ…」

アタシは、頭を抱え込んでしまいまして気落ちをしてしまいました。

エレンは、頭を抱え込んでしまったアタシにこう言いました。

「ちがう国へ行きたいって…アリョーナはどこへ行きたいと言うのよ?」
「どこへ行きたいって…女性にとって幸せな国へ行きたいのよぉ…アメリカにはいたくないと言っているでしょ!!」
「女性にとって幸せな国に行きたいのね。」
「そうよ。」

エレンは、ひと間隔あけてからアタシにこう言いました。

「そんなに女性にとって幸せな国に行きたいと言うのだったら、今からでもハバロフスクに帰ってみたらどうかな?」
「エレン!!それはどう言うことなのよ!?エレンが言う女性にとって幸せな国と言えば、ハバロフスクのことを言うわけなの!?」

アタシは、エレンからハバロフスクに帰ってみたらと言う提案に対しまして、腹を立てて怒ってしまいました。

エレンは、困った声でアタシにこう言いました。
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