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第2章 アリョーナの旅路・第２部

「マーティーさん!!マーティーさんは、自分がここまでやって来られたのは誰のおかげだと思っているのだ!?」
「冗談じゃないよ!!オレが社内恋愛をしたいのをどうして止めたりしたのだ!?何とか言えよ!!」
「そのことについては悪かったと言っているだろ!!」
「何だよそのあやまりかたは!!ふざけるな!!結婚できるチャンスがめぐってきたと思っていたら、オレの結婚相手はアリョーナしかいないのかよ!?あんたがオレにメアリーと付き合うなと言ったのだろ!!」
「何を言うのだね!!アリョーナさんは、働き者で複数のバイトを掛け持ちしてがんばっているから、マーティーさんが足りないと言っている金額分を補えば結婚生活ができると思って選んだのだ!!グダグダ文句を言うな!!自分の給料とアリョーナさんの給料を計算してみろ!!計算もできないのかなさけない!!」

社長さんは、マーティーさんにこう言いまして奥の部屋に逃げて行きました。

しかし、マーティーさんは社長さんの言葉にキレてキレていたので、怒りのホコサキをアタシに向けたのでありました。

それから八時間後のことでありました。

アタシは、ソルジャーフィールドでNFLのホームゲームが行われていたので、ピザの売り子さんのバイトをしていました。

試合が終わりまして、日当60ドルを受け取った後に足早にバイト先のホテルのリネン室へ帰ろうとしていた時に、降り悪くマーティーさんと遭遇してしまいました。

この時にアタシは、マーティーさんから『カネを出せ!!』と凄まれたので、ふたりは大ゲンカになってしまいました。