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第2章 アリョーナの旅路・第２部

「アリョーナさん、私がそんなふうに見えるのかね？それはあんまりだよ!!」
「あんまりだよって…あんたね!!あんたが従業員さんたちのお給料のピンはねを繰り返してばかりいたらどうなるのか分かっているの!?マーティーさんはね!!あんたの理不尽な対応でどれだけつらい思いをしていると思っているのよ!?アタシね!!このままシカゴにいたら、マーティーさんに殺されてしまうのよ!!マーティーさんを何とかしなさいよ!!」
「アリョーナさん…」
「あのね!!アタシはね!!今バイト中なのよ!!ひとの職場へ土足で上がり込んで来てアタシのバイトのジャマをするのなら店長を呼ぶわよ!!」

アタシは、社長さんに思い切り怒鳴った後に奥の部屋に逃げて行きました。

アタシはこの時、アメリカ社会で生きて行くことに限界を感じていました。

このままシカゴにいれば、マーティーさんにカネをたかられて無一文になってしまう…

アタシは、早くアメリカ合衆国本土から出国したい気持ちでいっぱいになっていました。