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第2章 アリョーナの旅路・第２部

アタシは、エレンから受け取りましたロシア文字が書かれているエアメールの封書を手にしました。

しかし、アタシは封を開けませんでした。

「アリョーナ、早く手紙を読んでみて。」
「えっ？」
「早く読んでみてよ!!」

アタシは、エレンに言われまして封を開けてみました。

封から取り出した便せん３枚を開いた時、インクのにおいがただよっていました。

アタシは、手紙を読んで見たのでありました。

手紙は、母からアタシに宛てられた手紙でありました。

それによりますと、ハバロフスクの実家の貿易商が多額の赤字を出してしまいまして、債務不履行におちいってしまいまして、父はパニックになって家出をしたあげくに行方不明になった後に、アムール川の河川敷の公園で亡くなったのでありました。

一緒に同居をしていましたアタシのいとこ夫婦は、いとこの嫁さんがいとこの弟とかけおちをして行方不明になりました。

いとこはシングルの弟に妻を取られたことに怒りまして、弟の婚約者の妹さんを奪い取りまして、行方をくらませてしまいました。

残された母は、持病の心臓病が悪化をしたことからウラジオストク市内の大規模病院に入院中でありました。

ハバロフスクの実家は、抵当に入っているために、アタシは本当に帰る家をなくてしまいました。

エレンは、手紙を読み終えたアタシにこう言いました。