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第2章 アリョーナの旅路・第２部

「アリョーナ…帰ってあげなよ…お母さん…アリョーナに会いたがっているのよ…今ならまだ引き返せるわよ…アリョーナってば…」
「エレン。」

アタシは、エレンからの呼びかけで気持ちが変わりましたので、ウラジオストクに行くことを決めました。

父が亡くなり、母が大病でウラジオストクの大規模病院に入院中の上に、次兄夫婦は妻の実家へ転がり込んだので、実家から足が遠のいてしまいました。

アタシは、赤茶色のバッグの中から通帳を取り出して預金残高を見てみました。

11月30日に入金をしました50ドルに加えまして、残りは700ドルしかありませんでした。

このままでは終わることはできないと思いましたアタシは、マーティーさんの家への怒りをさらに高めていました。