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第1章 アリョーナの旅路

そして2011年10月１日、アタシはサンクトペテルブルグでのバイト生活をやめた後に、ヒーラーさんと一緒に生まれ育ったドイツに行きまして、結婚をすることにしました。

ヒーラーさんが生まれたフライグブルグは、森林と清流に囲まれた学園都市で、フランスとの国境に近い街でありました。

サンクトペテルブルグから国際列車に乗りましてヘルシンキまで行きまして、ヘルシンキからフェリーに乗りましてドイツに入りまして、その後列車を乗り継いでフライグブルグまで行きました。

アタシとヒーラーさんがフライグブルグに着いたのは10月５日頃でありました。

ヒーラーさんの実家は、市内のメインストリートのアイゼンバーン大通りにあるバーデンワインのおろし問屋さんで、実家の家族は両親と兄夫婦と兄夫婦の子供二人のあわせて６人家族でありました。

ヒーラーさんは、フライグブルグに着いた後、アタシを連れてまず実家に行くことにしたのでありました。

森林と清流に囲まれたフライグブルグやって来たアタシは、今度こそは幸せになるのだと意気込んでいました。