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甘い鎖【BL】
第7章 妥協する愛?
昼休み、いつものように二人だけで昼食。
今日は洋風でハンバーガーとサラダ、それにフライドポテト。
…何故、出来立てのように温かいのかは置いといて。
「ていうか、てっきりやれって言うのかと思った」
「そう? でもやりたくないんだろう?」
「やりたくはないけど、書記の時は無理やりやらせただろう?」
「それは会長であるボクの側にいてほしいから。会長となると、話は別」
確かに中学の時も、光雅が会長でオレは書記だった。
しかし光雅が卒業する時には、生徒会のことは何も言わなかったっけ。
…相変わらずワガママなヤツだ。
「―で、留年とやらは考え直したか?」
「どうして?」
真顔で首を傾げやがった。
だがオレはあえて感情を抑える。
そしてクラスメートとの会話を思い出しながら、隣に座る光雅に言った。
「オレさ、やっぱり距離感って大事だと思うんだ」
「うん」
「お前がオレと一緒にいたいって思うのはよく分かるけど、でも一つの歳の差は大事にしたいんだ」
「ああ」
「だから今のままで良いだろう? 大人しく進級して、卒業してくれ。大学は…一年待っててもいいからさ」
高校ぐらいは平穏に一年間、送らせてほしい。
せめてもの妥協だった。
「う…ん。それじゃあ綾は、ボクがこのまま進級して、卒業してほしいんだ? そして一年時間を潰して、同じ時期に大学へ入ろうって?」
「ああ、そうだ」
光雅はハンバーガーを弁当箱へ戻し、口元を手で押さえた。
考え込む仕種だ。
「ん~。つまりそれが綾の妥協案?」
「…まあそういうことだ。留年なんて厄介なこと、してほしくない」
ついでに言えば、同じ学年にはなってほしくはない。
コレは絶対にだ!
「う~ん…。一年の時間潰しがかなり問題だけど…そうだな。綾がボクの提案を一つ、受け入れてくれたら叶えてあげる」
「…光雅の提案って、何?」
かなーりイヤ~な予感がしたが、聞かずにはいられない。
「一緒に暮らそう、綾」
しかし照れながら言われた言葉に、オレは首を傾げた。
「今もほとんど一緒だろうが」
オレの両親はほとんどマンションに帰ってこないし、光雅もウチに泊まることが多い。
今も同居しているようなもんだ。
今日は洋風でハンバーガーとサラダ、それにフライドポテト。
…何故、出来立てのように温かいのかは置いといて。
「ていうか、てっきりやれって言うのかと思った」
「そう? でもやりたくないんだろう?」
「やりたくはないけど、書記の時は無理やりやらせただろう?」
「それは会長であるボクの側にいてほしいから。会長となると、話は別」
確かに中学の時も、光雅が会長でオレは書記だった。
しかし光雅が卒業する時には、生徒会のことは何も言わなかったっけ。
…相変わらずワガママなヤツだ。
「―で、留年とやらは考え直したか?」
「どうして?」
真顔で首を傾げやがった。
だがオレはあえて感情を抑える。
そしてクラスメートとの会話を思い出しながら、隣に座る光雅に言った。
「オレさ、やっぱり距離感って大事だと思うんだ」
「うん」
「お前がオレと一緒にいたいって思うのはよく分かるけど、でも一つの歳の差は大事にしたいんだ」
「ああ」
「だから今のままで良いだろう? 大人しく進級して、卒業してくれ。大学は…一年待っててもいいからさ」
高校ぐらいは平穏に一年間、送らせてほしい。
せめてもの妥協だった。
「う…ん。それじゃあ綾は、ボクがこのまま進級して、卒業してほしいんだ? そして一年時間を潰して、同じ時期に大学へ入ろうって?」
「ああ、そうだ」
光雅はハンバーガーを弁当箱へ戻し、口元を手で押さえた。
考え込む仕種だ。
「ん~。つまりそれが綾の妥協案?」
「…まあそういうことだ。留年なんて厄介なこと、してほしくない」
ついでに言えば、同じ学年にはなってほしくはない。
コレは絶対にだ!
「う~ん…。一年の時間潰しがかなり問題だけど…そうだな。綾がボクの提案を一つ、受け入れてくれたら叶えてあげる」
「…光雅の提案って、何?」
かなーりイヤ~な予感がしたが、聞かずにはいられない。
「一緒に暮らそう、綾」
しかし照れながら言われた言葉に、オレは首を傾げた。
「今もほとんど一緒だろうが」
オレの両親はほとんどマンションに帰ってこないし、光雅もウチに泊まることが多い。
今も同居しているようなもんだ。