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純愛ハンター
第8章 裁き8、マイスイートホーム
ピーンポーン…!
『純愛ハンター』の事務所のチャイムが鳴ると玲子はニッコリと怪しく微笑み、お嬢は入り口のドアを凝視して顔を引きつらせた…。

「ほらぁ、依頼者さまがおいでなすったよ!ふふっ…楽しみだねぇ?」

玲子は入り口のドアを少しだけ開き、隙間から外に顔を出した。

「あ、あの…はじめまして…よろしくお願いします…」

するとドアの向こう側からはそんな弱々しい声が聞こえてきた。

「………!」

その声は緊張からか少々上ずっていたが、お嬢にとってはあまりにも聞き覚えのある声だった。

「どうぞ!お待ちしておりましたぁ」

玲子がドアを大きく開くと、クリーム色の長袖のシャツと紺色のスキニーパンツに身を包んだ、小柄で細身の女性の姿がチラリと見えた。

「あっ…」

その女性らしさをあえて覆い隠すような佇まいにお嬢は見覚え以上の見覚えがあり…その依頼者が誰であるのかを確信した。
すると玲子の陰から切りっぱなしの黒髪のショートカットの萎縮した固い表情を浮かべた女性が、オドオドとした様子で姿を現した。

「お嬢、こちら依頼者の五島真紀さん、20歳。実のお父様をブっ殺されたいそうよ!」
「真紀っ…何でっ?何でこんな所に…それにお父様を…ブっ…殺…すって…アンタぁっ…!」
「お、お姉さまっ…?!」

なんとその女性は、お嬢の実の妹であり…
復讐したい相手というのは、お嬢の父親の事だったのだ…!

「ご姉妹お揃いでのご依頼、ありがとうございますぅ!ふふっ…笑」

玲子は鼻で笑うと、お嬢にわざとらしく顔を突き出した。
お嬢はカツッ…カツッ…カツッ…と荒々しい足音を立てて玲子に詰め寄った。

「ふざけんなっ!妹をたぶらかしてどういうつもりだ…?それにお父様を…こ、殺すだなんて…そんな事…そんな事は絶対に私がさせないよっ…!」
「真紀さぁん…実はね?お姉さまもお父様をブチ殺したくてブチ殺したくて仕方がなくって私の助手をして下さってるの」
「そ、そうなの?お姉さま…」
「んな訳ないだろっ!デタラメ抜かすな!どうして私が大好きなお父様を…」

お嬢が鬼の形相で迫ると、真紀は細い肩をビクっ…とすぼめて後ずさった。
すると玲子は慈し深い表情でお嬢を突然抱き締め、
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