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レディー・マスケティアーズ
第10章 ポルトス&ダルタニァン ――パークサイド・パレス
「指示を聞けですって? このわたしが?」
 ポルトスの顔色が変わる。このチビスケの、どこが秘密兵器なのよ。
「いや。今度の作戦には、こいつの特技がぜひ必要なんだ。隊長から聞いた話では……」
 言いかけた工藤をさえぎったのは、壁にもたれていた当の本人だった。
「ポルトス先輩ですね。初めまして」
どこか舌足らずな女の声だ。ルーキーは、ポルトスの前でキャップを取った。束ねていたらしい髪が、ふわりと肩にこぼれた。
「あっ、あなた。あなたは……」
 ポルトスが、あんぐり口を開ける。
「ダルタニァン。今日からそう呼んでください」
 ルーキーが一礼した。

               *

「えっ? また監視カメラに手を入れるんですかい? しかし、あれから警察の目もうるさいし。おれだって、事情聴取とかで何回も刑事の訪問を受けたんですぜ」
 仏頂面をした管理人が、電話越しに何やら話している。その傍らをすり抜けるように、「海綿清掃」の作業員たちが出口に向かう。
 そうか。どこぞの部屋のパイプ詰まりの修繕が終わったんだな。
 朝から競馬予想に夢中だった管理人は、本来記録すべきノートに「一〇二四号室」と書き留めてもいない。来る時は三人だった作業員が、出て行く時は二人に減っていることにも気づいていなかった。
 外の雨足は、いっそう強くなっていた。ずぶ濡れになりながら、百円パーキングに停めたバンに乗り込むと、坂上はヘッドセットのスイッチをオンにした。
「セット完了です。これより本部に帰還します」
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