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レディー・マスケティアーズ
第10章 ポルトス&ダルタニァン ――パークサイド・パレス
「秘密機関?」
 工藤が声を上げる。
「ああ。さる極右の大物が、この国の治安目的で秘密裏に組織化を進めたものだ。ところが、あまりに計画が過激だったために内部告発があって、警察が介入したという代物さ。今はそんな計画があったことも忘れ去られているが、組織の名前はSEXYといった」
「SEXYだって?」
 吉岡の説明に、坂上と工藤が拍子抜けしたような顔を向け、所長の松永までもが小さく笑いを漏らした。そんな中、アトスだけが一人真剣な面持ちでいる。
「SEXY。Super Excellent Yardの頭文字をとって、そう呼ばれた。今から十五年前、過去の日本にない武装警察を作ろうという愚かしい計画よ」
アトスが、ぼそりと言った。
「アトス。おまえ、その組織のことを……」
 言いかけた松永に向かって、アトスこと館山千尋がはっきりと頷いた。
「知っている。諜報・殺人までこなせる人間兵器を作ることが目的だった。戦闘員たちには、火器や銃器の徹底訓練はもとより、心理操作や薬物の知識までも学習させようとした。その機関がSEXYよ」
 フロアの全員が息を呑む。
「じゃあ、木庭敦子は、そのSEXYで何をやっていたんだ?」
 松永の問いかけに答えようともせず、アトスはスクリーンに映し出された写真をにらみつけていた。
 この女……。やっとわかった。あの女だったのね。
 あの人を殺した女……。
 だとしたら、連中が自白剤を使ったことにも納得がいく。
「アラミスは、成城の屋敷に運びこまれた頃ね。GPS反応は?」
 アトスが腕時計を見ながら、坂口に声をかける。
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