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レディー・マスケティアーズ
第12章 ミッション終了 ――横浜 ホテルのスィートルーム
「だけど、隊長。SNSの効果はてきめんでしたね。木庭茂も浩一も田野倉も、あれが世間に流れたんじゃあ、グーの音も出ませんよ」
「そうそう。通行人が撮ったヌード写真までSNSに上がったしね」
酒のせいで、いくらか顔を赤くした坂上と工藤が、松永に言った。
「ああ、みんなのお陰だ」
 珍しく笑い顔の松永が、二人のグラスに酒を注ぐ。
 SNSの効果。桜井美里を自殺に追い詰めたことを木庭たちが告白した動画は、瞬く間に国中を駆け巡った。木庭たち三人の軽蔑すべき行為は、そこに映し出された彼ら姿――素っ裸で許しを乞う姿――と相まって、メディアの餌食になった。この一か月、トーホー開発の社名が週刊誌の見出しにない日はなかったほどだ。
 トーホー開発の経営陣は十二月の定例株主総会を待たず、臨時株主総会を招集し、木庭茂たち三人の解雇を決議した。今期限りで勇退の意思を示していた社長の久保寺春樹は留任。空席になった専務のポストに前社長夫人の塚越涼子が就いたことも、大きく報じられた。
「そう言えば、アトス。木庭敦子の件では、おれの昔の仲間からも礼を言われたぞ」
 口の中を料理で一杯にした元刑事の吉岡が、アトスの肩をぽんと叩いた。
「いいえ。結局はお役に立てなかったようだし」
アトスが首を振る。
 あの日成城の屋敷で、アトスの催眠術の前に木庭敦子はすべてを告白した。
裏帳簿の在処。それが隠されている金庫の暗証番号。彼女が秘めたる力――薬の力――を使って、社会的地位も見識もあるはずの人間たちを骨抜きにし、地位や財産を奪い取ったこれまでの所業の数々……。
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