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レディー・マスケティアーズ
第7章 アラミス ――カフェ・アレクサンドル
 女の体を引きはがし、背中を押し潰すようにして、後ろから貫いてやりたい。白く柔らかい尻を両手で抱えて、おれのペースで肉棒を……。
 いや、ダメだ。一日三回の交わりは、体位も決まっている。正常位、後背位、騎乗位。自分が決めたルールを自分から破ってどうする? 
「すごい! すごい!」
 彩也子は、さっき以上の激しさで腰を振り続ける。こぼしていた涙と一緒に、口元から流れ落ちる涎が、田野倉の腹に垂れた。
「いいですか? わたし、いいですか?」
 いいに決まっているだろう? こんなに強烈なのは、おれも初めてだ。
 田野倉は、それを言葉にもできず、ただ「うん、うん」と頷いた。
「明日から、もっと恥ずかしいことを、わたしにお命じくださいませ。どんなことでもいたします。あなた様が命じられることを!」
 そうかい、いいのか。しかし、これ以上恥ずかしい、どんなことがあるんだ?
 息を荒げながら、田野倉は我が身の幸せを噛み締めた。なんて可愛い女だ。もう木庭たちと女を買ったりすることも、嫌がる女を力づくで押し倒したりすることもない。あんな汚れた真似をしなくても、おれには彩也子がいる。
 くそっ。
 札幌への出張なんぞ、浩一のやつに行かせればよかった。こんな幸せな毎日がおれを待っているのに……。
「ああっ。もっと、わたしをいじめて! もっともっと、辱めて! わたしの体を使って、あなた様のしたいことをして! あっ、あっ、ああっ!」
 女が登り詰めたことが、小刻みに震える声からわかった。おれのマグマも噴火しそうだ。
「ああっ、いくう!」
「おっ、おう。おれもだ!」 。
 叫び声を上げ、伸びをする野獣のように女が背中を反らせるのと同時に、田野倉は煮えたぎった大量の白濁を女の中にぶちまけた。
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