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独占欲に捕らわれて
第6章 契約期間開始
「なにを言ってるの? チサちゃんには断る権利あるよ。セフレっていうのは、セックスフレンドの略でしょ? フレンドは友達。友達に無理強いなんてするわけないでしょ?」
「あなたっておかしなことを言うのね。普通、こういうのは私の意思なんて無視するものなのに……。でも、気に入ったわ」
千聖は紅玲の首に腕を回し、触れるだけのキスをした。

「んっ……! 嬉しいな、チサちゃんからキスしてくれるなんて……。大好きだよ」
今度は紅玲から、啄むようなキスをする。
「ここまでおかしな人、初めて相手にするわ……」
「あっはは、褒め言葉として受け取っておくよ」
紅玲はそう言って笑うと、千聖を抱き上げた。

「きゃっ!? ……ちょっと、なにするのよ……」
「なにって、ベッドに移動しようと思って」
紅玲は千聖をそっとベッドに寝かせる。彼女の頬に手を添えて自分の方に向かせると、紅玲は熱っぽい視線を千聖に向ける。

「ねぇ、抱いてもいい? 嫌ならやめておくけど」
「お好きにどうぞ」
千聖が投げやりに言うと、紅玲は困ったように笑う。
「さっきも言ったけど、チサちゃんには断る権利がある。借金のことを負い目に感じなくていいんだよ? なんなら、ずっと断り続けてくれてもいい」
予想すらしていなかった言葉に、千聖は困惑する。

「セフレにしろって言ったのはあなたなのに、おかしなことを言うのね」
「本当は触れたくてたまらないよ? でも、友達に強要はしたくないからね。オレは君を性欲処理に使いたい訳では無いから」
「じゃあ……私をどうしたいの?」
紅玲は千聖の横に寝転がると、彼女を優しく抱きしめた。

「恋人にしたい。でも、形だけじゃ意味が無い。オレはチサちゃんの心がほしい」
(どこの乙女ゲームから出てきたのよ……)
あまりにもストレートな紅玲の言葉に、千聖は失笑する。
「オレおかしなこと言った?」
怪訝そうな顔をする紅玲の頬に、千聖はキスをした。

「えぇ、ものすごくおかしなことをね。あなたのこと、偏見しすぎたわ……。ねぇ、抱いてもいいわよ」
「ありがとう、チサちゃん。嫌なことしちゃったら、遠慮せずに言って」
紅玲は千聖の上に覆いかぶさると、襦袢の紐を解いていく。千聖も紅玲の襦袢の紐を解き、脱がせ合う。
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