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狼になる瞬間
第4章 デート

映画館に着くと色々な映画がやっていて、
休日ということもあり、人も多かった。

「人、多いね…」

「はぐれんなよ。」

と拓馬は美優の手をギュッと握る。

「何見たいの?」

「これ。」

拓馬が指差したのは今話題のアクション映画だった。

「これ?」

「おぅ。いや?」

「ううん!TVでいっぱいやってたから気になってた!」

「じゃあ並ぼうぜ。」

とチケットを買う列に並ぼうとした。

しかし、休日で人も多いからと
代表1人が並んでチケットを買う仕組みらしい。

「…ちっ。めんどくせぇ。
ここで待ってろ。ぜってぇー動くなよ。」

美優は空いていたイスに座らされ、
拓馬はチケットを買いに行ってしまった。

(なんか最近の拓馬、優しいのは変わらないけど、
男らしく…ていうか、エッチの時と普段の時の雰囲気が同じになってきた…)

前までは外ではいい人。
エッチの時だけ強引な感じだったけど、
今は常に強引になっていた。

(ま、どっちも好きだけど強引な拓馬、いいな…)

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