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狼になる瞬間
第4章 デート

そんなことを考えていると
「ねぇ。」と男の人に話しかけられた。

顔をあげると知らない2人組。

「わ…可愛いじゃん。君、1人?」

「違います…」

「え?友達と一緒?女の子?」

「違います…彼氏と一緒です。」

「ふーん。彼氏なんてほっといて俺らとどっか行かない?」

と言うと1人の男が美優の腕を持ち、立たせようとする。

「え!…こ、困りますっ!」

「困った顔も可愛いー♬いいじゃーん!行こうよー」

男たちは力ずくで美優を連れて行こうとする。

「あ…ダメですってばっ!やめてください…っ!」

「てめぇら。そいつとどこ行くんだ?」

男たちの後ろから殺気立った拓馬が
低い声で不気味な笑顔で言った。

その姿に圧倒された男たちは
「やっ!…すみませんね!申し訳ないッス!!」
と言って走って逃げ去った。


「はうー…」

力が抜けた美優は床にペタンと座り込んだ。

「美優。お前も何やってんだ?!
ナンパされてんじゃねーよ。」

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