この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
官能小説家のリアル
第2章  悩み


 ドリンクバーだけを注文し、美波に見られないようにコーヒーを持って来た。
 美波はスケジュール帳に何か書き込んでいる。
 そこへ、背の高い男。丁寧に挨拶をしてすぐに座った。


 ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆ ◆◇◆


「みなみ先生。またお会い出来て嬉しいです」
 頭を下げてから、飯野が席に着く。
 “先生”という言葉に反応したのか、隣の席の若い男性達がチラチラと見る。
「先生は、やめてください……」
「では、みなみさんで」
 飯野は、PNの“みなみ”しか知らない。
「飲み物を、どうぞ……」
 美波に言われてドリンクバーを頼むと、飯野は美波に断ってから取りに行った。
 その間、美波は溜息しか出て来ない。まさか直哉に見られているとは夢にも思わずに。
 コーヒーを持って来た飯野が席に着く。飯野からはイベントでもらったが、取り敢えず名刺交換。一応の礼儀として、美波も名刺を持っている。
「月刊Mは、来月創刊の雑誌なんです。男性向けの官能小説と、漫画が半々で。連載も可能ですので、是非お願いします」
 飯野が頭を下げる。
 隣の男性達は話を聞いているらしく、二人の方を見ては何か小声で話していた。
「ですから。私は、そういったジャンルは……」
「先生なら大丈夫です。色々な雑誌を拝見しました。官能描写がリアルで、男性にも受けると思います」
 美波は、また“先生”と言われることより、隣からの視線が気になっている。飯野が普通の音量で、“官能描写”などといっているせい。
「飯野さん。もう少し、声を控えめに……」
「あっ、すみません。先生にお会い出来た感激もあって……。とにかく、お願いします。僕を助けてください。いい作家さんが足りないんです」
 飯野はまた、普通の声の大きさに戻って行く。
 美波も、開き直るしかなった。


/109ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ