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官能小説家のリアル
第2章 悩み
「また大変になる? オレは手伝えないもんなあ……」
美波は、“男性向けなら手伝えなくもない”と考えてしまう。
「美波が大変な時は、オレ、ちゃんとガマンするし。担当と会うのも、ファミレスだもんなあ。口説かれないよなあ?」
「そんなことないって。信じられないの?」
話が別の方向に逸れたと思いつつ、美波は直哉の誤解が解けたことには安心していた。
「なあ、美波……」
直哉が急に甘えた声を出す。
「せっかく早かったんだからさあ……」
「夕飯は? 食べたの?」
「それより美波がいい」
そのままキスされ、直哉にベッドへ連れて行かれる。
「んんっ、はぁっ」
ベッドの端に座ったままの美波を脱がせると、直哉が後ろから乳房を揉む。
彼の舌がうなじを這い、美波は軽く体を捩った。
「あっ、あぁっ」
美波の視界に入るのは、壁際の机やパソコン。
直哉が見えないのに快感に包まれるのは、不思議な感覚だった。
「んっ、直哉ぁっ」
見えないと相手を呼びたくなる。
嫌では無く、いつもより恥ずかしく感じた。
「そのまま。動かないで……」
「ん……」
ベッドから降りた直哉は美波の前に姿見を置くと、また後ろから乳房を揉まれる。
「あっ、はぁっ」
「見える? 美波、凄く気持ち悦さそうな顔してる……」
鏡に写っているのは、全裸の自分だけ。後ろから伸びた手に、乳房や乳首を弄られている。
「ヤっ、恥ずか、しいっ、直哉ぁ、んっ」
「ちゃんと見て? こう?」
乳首を摘ままれ、美波は鏡から顔を背けてしまう。
そうしながらも美波は、これをネタとして使ってやろうと思った。
さっき直哉は、「オレは手伝えない」と言っていたが、今までも充分手助けになっている。セックスのネタとして。
「美波……」
耳元で囁き、顔を戻される。
「美波のやらしい顔。可愛いよ……」
そう言われ、美波はまた鏡を見てしまう。
「ヤっ、あんっ、はぁっ」
摘ままれた乳首の奥まで快感が走る。
時々ピクンとしてしまうのまで分かり、美波は余計に煽られてしまう。
「美波? 欲しい?」