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没落お嬢さま
第29章 第二十八夜
だが、やっぱり、それだけでは終わらなかったのだ。

「でも、実は、今日は、こんなものも用意していたんだ。
せっかくだし、これだけは使わせてもらうよ」

そう言って、亮生がいずみの目の前に差し出したのは、数個の洗濯バサミだった。

いずみはギョッとして、目を見開いたのである。

亮生は、いきなり、その洗濯バサミで、いずみの片方の乳首を挟んだ。
敏感な部分への集中的な刺激で、いずみは、思わず顔をしかめて、体をのけぞらせたのだった。

亮生は、構わずに、いずみのもう一つの乳首にも、洗濯バサミを取り付けたのである。
いずみは、手を拘束されている為、洗濯バサミを外す事もできず、ただ体を揺らして、悶えたのだった。

「痛い・・・痛いよ」

と、彼女は小声を漏らし続けていた。

その様子を、亮生はゾクゾクしながら、眺めているのである。

「そんなに痛かったのかい?
でも、縄で締め付けられるほどではなかっただろう?」

彼は、薄ら笑いで、しゃあしゃあと言ったのだった。
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