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没落お嬢さま
第30章 第二十九夜

  第二十九夜

翌日も、いずみは、亮生によって、荒縄で縛られた。
この日も、彼女は、裸体の上に色々な縛り方を試されたのである。

すでに後ろ手で拘束されるのは恒例となっていた。
その上で、体の他の部位にも荒縄を巻きつけられたのだ。

おかげで、いずみの体には、あちこちに縄を巻いた事が分かる筋が出来てしまった。
そんな肌の変色も、数日も経てば元に戻り、きれいさっぱり消えたのだろうが、それでも、これでは、まるで梱包されている荷物なのだ。

しかし、ここまで虐げられても、いずみは口答えを許されなかったのだった。
彼女としては、亮生が縄遊びに飽きてくれるのを、ただ、おとなしく待っているしかなかったのである。
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