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没落お嬢さま
第40章 第三十九夜
「何だよ。そんな驚いた顔をして」

亮生が、笑いながら言った。

「まさか、それを?」

と、いずみが、恐る恐る、尋ねた。

「そうだよ。飲めないなんて、言わせないよ」

亮生は、嬉々として、自分の尿が入ったティーカップを持ち上げた。
そのティーカップを、彼は、いずみの方へと突き出したのだ。

いずみは、当然ながら、うろたえていた。

「ほら。飲めよ」

「で、でも・・・」

「おや?こないだ、君は、僕にずっと従ってくれると言ったよね?
その言葉は嘘だったのかい?
本当に僕に忠誠を誓うのなら、これを飲んでみせろよ」

今のいずみに選択肢はなかった。
彼女は、狼狽したまま、のろのろとティーカップを受け取ったのである。

「さあ、早く!」

と、亮生がせかした。

いずみは、目の前のティーカップの中のものを見ながら、まだ固まったままなのである。

「どうしたの?
君は、すでに僕の精液だって飲んでいるんだぜ。
今さら、オシッコを飲むぐらい、躊躇するほどの事でもないだろ」

亮生が、さらりと、そんな事を言った。
ひどい言い草ではあるが、確かにそれは事実なのだ。

それで、いずみも、覚悟を決めて、ティーカップに口をつけたのである。

彼女は目をつぶり、息を殺して、一気にティーカップの中身を飲み込んだ。
その様子を、亮生は瞬きしないで、真剣な顔つきで観察し続けていた。
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