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没落お嬢さま
第41章 第四十夜
「なるほど。面白い趣向だな。
本当にいいのかい?」

「はい。ご主人さまさえ楽しんでいただけるのでしたら」

「よし。だったら、服を脱ぐんだ」

いずみは、言われた通りに、メイド服を脱ぎ始めたのだ。
そして、彼女は下着姿になって、亮生の前で座り込んだのである。

一方で、亮生はロウソクの芯に火をつけていた。
ロウソクの先端は、まばゆい光を放って、燃え上がったのだ。

「行くよ。心の準備はできてるかい」

「どうぞ、始めてください」

亮生は、ドキドキしながら、いずみのむき出しの肩の上にロウソクを垂らし始めたのである。

それは、昔、彼が何かの映画で見た事のあった、拷問のシーンの再現に他ならなかった。
そのシーンの事は、ゾクゾクする光景として、ずっと亮生の心の中に残っていたのである。
まさか、いずみが、それを亮生に試させてくれるとは!

彼女は、果たして、亮生のそんな深層心理にまで気付いていたのであろうか。
あるいは、いずみの方に、こんなマゾ的願望があったと言う事なのか?

とにかく、これは、亮生にとっては、思わぬ魅力的な誕生日プレゼントとなったのである。
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