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没落お嬢さま
第46章 第四十五夜
もしかしたら、歩いて帰ろうなんて自分の判断は、思いっきり甘かったのかもしれない。
彼女は、慌てて早歩きになり、この場を通り抜けようとした。
だが、今度は、前の方から、ガラの悪そうな青年が一人、ヌッと現れたのだった。
いずみはビクッとして、動揺しながら立ち止まった。
「姉ちゃん。そんなに急がなくてもいいだろ」
と、前方で通せんぼした青年が、薄ら笑いを浮かべて、いずみに話し掛けてきた。
いずみは困って、キョロキョロと辺りを見回したが、他に通行人は誰もいないのである。
そのうち、後方からつけて来た男たちも、いずみの近くにまで追いついてしまった。
オタオタしていたいずみは、完全に、男たちに囲まれてしまったのだ。
「この女かい?痴漢しても、全然、大丈夫だったって子は」
前方にいた男が、後ろから来た男たちに尋ねた。
「そうさ。なかなかの美人だろ」
後ろの男の一人が、笑いながら言った。
最悪な事に、電車でいずみを痴漢していたのは、この男だったらしい。
しかも、逃げたはずのいずみの事をしつこく追いかけていて、仲間まで呼んだみたいなのだ。
いずみは、思わぬ状況に、すっかり愕然としてしまったのだった。
彼女は、モタモタしながらも、男たちの包囲の中から抜け出そうとしたのだが、もちろん、男たちはそんな事を認めなかったのである。
彼女は、慌てて早歩きになり、この場を通り抜けようとした。
だが、今度は、前の方から、ガラの悪そうな青年が一人、ヌッと現れたのだった。
いずみはビクッとして、動揺しながら立ち止まった。
「姉ちゃん。そんなに急がなくてもいいだろ」
と、前方で通せんぼした青年が、薄ら笑いを浮かべて、いずみに話し掛けてきた。
いずみは困って、キョロキョロと辺りを見回したが、他に通行人は誰もいないのである。
そのうち、後方からつけて来た男たちも、いずみの近くにまで追いついてしまった。
オタオタしていたいずみは、完全に、男たちに囲まれてしまったのだ。
「この女かい?痴漢しても、全然、大丈夫だったって子は」
前方にいた男が、後ろから来た男たちに尋ねた。
「そうさ。なかなかの美人だろ」
後ろの男の一人が、笑いながら言った。
最悪な事に、電車でいずみを痴漢していたのは、この男だったらしい。
しかも、逃げたはずのいずみの事をしつこく追いかけていて、仲間まで呼んだみたいなのだ。
いずみは、思わぬ状況に、すっかり愕然としてしまったのだった。
彼女は、モタモタしながらも、男たちの包囲の中から抜け出そうとしたのだが、もちろん、男たちはそんな事を認めなかったのである。