この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
没落お嬢さま
第5章 第四夜

  第四夜

いずみの出現は、味気ない生活を送っていた亮生に、ちょっとした楽しみを与えたようだった。

由緒正しき富豪の家系にと生まれた亮生には、何しろ、自由というものが無かったのである。

彼は、立派な跡継ぎとして、何も汚点を残さぬようにと、幼児期から厳しく育てられていて、その日々のいっさいを他人によって管理されていた。

屋敷の外に出た時は、どこで過ごして、何をしたのかを、逐一、事前報告せねばならなかった。
また、抜き打ちで、その報告が事実かどうかも調査されたので、絶対に虚偽の申告もできなかったのである。
同じように、彼の個人的出費の内訳や、屋敷に届く彼への配達物、彼が用いた通話・通信の内容に至るまで、全てが必ずチェックを受けていた。

亮生にとって、夜9時以降の自分の部屋に篭る時間帯だけが、誰からも干渉されないで済む、唯一のひと時だったのである。
屋敷内での亮生の行動は制限されていたので、彼の後見人たちも、まさか、部屋の中でおかしな事もするまい、と油断していたのだった。
/215ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ