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没落お嬢さま
第47章 第四十六夜
亮生は、ベッドに上がる前に、急いで自分の服を脱ぎ始めた。

ところが、バタバタ動くと、早く酔いが回り出したらしい。
素っ裸になる頃には、亮生は、もう頭がクラクラして、夢心地になっていたのだった。
全く、彼は精力が弱いだけではなく、お酒にも強くなかったみたいなのである。

「ご主人さま。どうなさいましたか?」

と、同じく裸になったばかりのいずみが、亮生に尋ねてきた。

「いや。大丈夫。全然、大丈夫だよ。
さあ、セックスをやろうじゃないか」

よたつきながらも、亮生は陽気に答えた。
酔いが回るほど、彼も、ふらつく一方で、心が楽しくなっているのだ。

対するいずみは、同じぐらい酔っていたはずなのに、さほど朦朧とはしていないみたいだった。
顔こそ、ほんのりと赤らんでいるものの、意識は、ひどく、しっかりしているようなのである。

そのいずみが、いつの間にか、手錠を持ってきていた。
あの、以前にいずみを拘束する為に使った、オモチャの手錠だ。
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