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没落お嬢さま
第47章 第四十六夜
「でも、心配なさらないで下さい。
私、ある時から考え方を変えたんです。
もっと積極的に、前を向いて、生きていく事にしたんです。
過去はもう変更する事ができません。
だけど、これからの運命は、まだまだ、変える余地があるものなのです。
たとえば、自分から選んだ事にすれば、今まで辛かった事だって、感じ方が変わってくるじゃありませんか。
私は、あなたを疎んじる事だって、やめにしました。
それよりも、あなたに寄り添っていく人生を受け入れる事にしたのです」
いずみの話は、亮生は、何となく思い当たったのだった。
確かに、いずみは、最初の頃と比べると、自分への態度がどんどんと変わっていったのである。
その時、部屋のドアが外から激しくノックされた。
「亮生さん。そこにいらっしゃるの?
ママよ。今、中に入っても、大丈夫かしら?
ちょっと、この部屋を開けてくださらない?」
それは、亮生の母の声だった。
なぜか、彼女は、こんな夜間だと言うのに、この部屋にと訪れたようなのである。
「ママだ」
と、亮生は、嬉しそうに口にした。
しかし、いずみの方は、不快そうに、顔をしかめたのである。
私、ある時から考え方を変えたんです。
もっと積極的に、前を向いて、生きていく事にしたんです。
過去はもう変更する事ができません。
だけど、これからの運命は、まだまだ、変える余地があるものなのです。
たとえば、自分から選んだ事にすれば、今まで辛かった事だって、感じ方が変わってくるじゃありませんか。
私は、あなたを疎んじる事だって、やめにしました。
それよりも、あなたに寄り添っていく人生を受け入れる事にしたのです」
いずみの話は、亮生は、何となく思い当たったのだった。
確かに、いずみは、最初の頃と比べると、自分への態度がどんどんと変わっていったのである。
その時、部屋のドアが外から激しくノックされた。
「亮生さん。そこにいらっしゃるの?
ママよ。今、中に入っても、大丈夫かしら?
ちょっと、この部屋を開けてくださらない?」
それは、亮生の母の声だった。
なぜか、彼女は、こんな夜間だと言うのに、この部屋にと訪れたようなのである。
「ママだ」
と、亮生は、嬉しそうに口にした。
しかし、いずみの方は、不快そうに、顔をしかめたのである。