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没落お嬢さま
第8章 第七夜
第七夜
亮生は、ディープキスと言うものに、ちょっとハマってしまったみたいである。
彼は、次の日も、自分とキスをする事を、いずみに求めたのだった。
いずみは、素直に、その指示に応じたのであった。
誰にも見られていない亮生の部屋の中で、彼らは、今夜も、二人っきりで熱い口づけを交わし合ったのだ。
今度は、亮生も負けてはいなかった。
彼の方も、いずみのやり方を真似て、一生懸命にいずみの唇を吸い返したのである。
それは、本当に激しいキスとなった。
少なくとも、亮生の方は、これまでにない興奮を味わっていたようだった。
「セックスをした時も、こんな気持ちよくなれるのかな」
さんざんキスを繰り返してから、一休みしていた時に、ふと、亮生は、そんな事を呟いた。
「ご主人さまのような方が、安易に、セックスなどと口にしてはいけません」
慌てて、いずみが、亮生の言葉を打ち消したのだった。
彼女の顔は、それ以前から、熱烈なキスのおかげで、すでに赤く火照っていた。
「分かってるよ。みだりにセックスしちゃいけない事ぐらいはね」
と、亮生も、うろたえながら、いずみに話を合わせた。
それで、いずみの表情も、いくらか安堵したみたいなのだった。
彼女は、勢いで、亮生からセックスの相手もせがまれるのを怯えていたのである。