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没落お嬢さま
第12章 第十一夜
いずみの目の前で、その箱をパカッと開くと、そこには、きれいに輝く宝石の指輪が収まっていた。
その宝石を見て、いずみも、思わず顔をほころばしたのだ。
「素敵」
と、うっとりしながら、彼女は呟いた。
「そうだろう。我が家に代々伝わるサファイアだからな。
これは、世界に一つしかない宝石のはずだ」
亮生が、自慢げに説明した。
「そのような大事なものを持ち出してきて、大丈夫だったのですか?」
と、いずみが尋ねた。
「事実上、この指輪は、もう僕のものだからね。
と言うのも、これは、我が家で、古くから婚約指輪として使われているものなんだ。
僕の母も、これを指にはめてから、うちの家に嫁いできた。
今度は、僕が、この指輪を自分の花嫁に与える番なのさ。
分かるかい。本来なら、この指輪は君がつけるべきものだったんだ」
亮生の説明を聞いて、いずみは驚いた表情になったのだった。
その宝石を見て、いずみも、思わず顔をほころばしたのだ。
「素敵」
と、うっとりしながら、彼女は呟いた。
「そうだろう。我が家に代々伝わるサファイアだからな。
これは、世界に一つしかない宝石のはずだ」
亮生が、自慢げに説明した。
「そのような大事なものを持ち出してきて、大丈夫だったのですか?」
と、いずみが尋ねた。
「事実上、この指輪は、もう僕のものだからね。
と言うのも、これは、我が家で、古くから婚約指輪として使われているものなんだ。
僕の母も、これを指にはめてから、うちの家に嫁いできた。
今度は、僕が、この指輪を自分の花嫁に与える番なのさ。
分かるかい。本来なら、この指輪は君がつけるべきものだったんだ」
亮生の説明を聞いて、いずみは驚いた表情になったのだった。