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没落お嬢さま
第13章 第十二夜
第十二夜
前日にあんな事があったにも関わらず、翌日も、いずみは亮生の部屋へと夜食を届けに現れた。
この屋敷で暮らしていきたければ、彼女は、何をされようが逆らわずにいるしかなかったのである。
このように完全に服従したかのように見えるいずみが、夜食をセッティングしているのを、亮生は楽しそうに眺めていた。
「君。きちんと指輪はつけているだろうね?」
いきなり、亮生はいずみへと話し掛けた。
「はい」
と、無表情で、感情も込めずに、いずみが答えた。
「どれ。見せてごらんよ」
さらに亮生が乱暴に言った。
いずみは、黙って従うしかなかったのだ。
「スカートをたくし上げてごらん。わざわざ脱がなくてもいいよ」
亮生が具体的に指示したので、いずみはそのように行動した。
顔を赤らめつつも、彼女はスカートをまくり上げていったのだ。
スカートが、どんどん、上へとめくれていき、膝上まで露出した時に、亮生はある事に気が付いた。
「あれ、君。下着は履いてないのかい?」
と、彼は言った。
「昨日から、ずっと痛んで、肌着を着けられなかったのです」
静かな口調で、いずみは答えた。
亮生は、つい吹き出しそうになったのである。