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罪人の島
第3章 はじまり
「そうだったんですね」
「それで、質問なんだが、この男のどこかに魅力を感じるかね?」
「どういう意味ですか?」
「この男の収容先を決めるのを手伝って欲しいんだよ」
「どんな種類があるのですか?」
「ひとつは肉体労働、もうひとつは、まぁ男娼だな」
「男娼ですか?」
「うむ。但し、素質を見極めて、ホストのようにするか、ペットにするか、そっちの道のエキスパートに委ねることになる」
「私は肉体労働の方だと思います」
「私はねぇ、肉体労働に回して、もう少し筋肉が付いたら、悪者顔だけどホスト系もありかな?っていう感じです」
「よし、わかった!」
景山は、そう言うと、スピーカーフォンを通じて、誰かに連絡をした。
「一人頼む」
すぐに裏から若い男性が二人やって来て、ストレッチャーごと橋本を運んで行った。
「はい、次の人!」
そうして、景山たち三人は、全ての男たちを選別して行った。
同じ頃、第一診察室では、例の猫の女王的なスタイルの女医が女性をチェックしていた。
こちらは、男性のように複雑ではない。
ヘルスチェックをすることと、容姿や体つきで簡単なランク付けがなされていた。
「はい、次ね」
女性に対しては、特に手荒な真似も必要ないので、ガードマンもいなかった。
診察が終わると、男性が一人で迎えに来て、どこかへエスコートして行った。
景山たちが、全ての男性の行き先の選別を終えても、まだ昼前だった。
絵里はシリンジを片付けながら、景山に尋ねた。
「睦郎さん、この後、彼らは、どういう施設に行くんですか?」
「ふむ。ここまでは、入所準備で一般社会と同じような扱いをして来たが、基本、彼らは罪人だからね、監獄のようなところに入ってもらうんだ」
「見学は出来るのかしら?」
「絵里、見に行きたいの?」
「え? 美奈子は興味ないの?」
「だって、見学しても楽しいものではないと思うし……」
「おいおい、ちょっと待った。見学というのは難しいだろう。ゲストしか入れないところもあるからね。ただ、職員としてなら問題なく入れるんだが……」
「じゃあ私、臨時職員になります! それならいいでしょ?」
「お勧めは、しないよ」
「だって、見たいんだもん」
「ふむ。今夜はムリだが、明日の朝の回診の時に同行したらいいよ」
「美奈子も来るでしょ?」
「……わかった。行くわ」
「それで、質問なんだが、この男のどこかに魅力を感じるかね?」
「どういう意味ですか?」
「この男の収容先を決めるのを手伝って欲しいんだよ」
「どんな種類があるのですか?」
「ひとつは肉体労働、もうひとつは、まぁ男娼だな」
「男娼ですか?」
「うむ。但し、素質を見極めて、ホストのようにするか、ペットにするか、そっちの道のエキスパートに委ねることになる」
「私は肉体労働の方だと思います」
「私はねぇ、肉体労働に回して、もう少し筋肉が付いたら、悪者顔だけどホスト系もありかな?っていう感じです」
「よし、わかった!」
景山は、そう言うと、スピーカーフォンを通じて、誰かに連絡をした。
「一人頼む」
すぐに裏から若い男性が二人やって来て、ストレッチャーごと橋本を運んで行った。
「はい、次の人!」
そうして、景山たち三人は、全ての男たちを選別して行った。
同じ頃、第一診察室では、例の猫の女王的なスタイルの女医が女性をチェックしていた。
こちらは、男性のように複雑ではない。
ヘルスチェックをすることと、容姿や体つきで簡単なランク付けがなされていた。
「はい、次ね」
女性に対しては、特に手荒な真似も必要ないので、ガードマンもいなかった。
診察が終わると、男性が一人で迎えに来て、どこかへエスコートして行った。
景山たちが、全ての男性の行き先の選別を終えても、まだ昼前だった。
絵里はシリンジを片付けながら、景山に尋ねた。
「睦郎さん、この後、彼らは、どういう施設に行くんですか?」
「ふむ。ここまでは、入所準備で一般社会と同じような扱いをして来たが、基本、彼らは罪人だからね、監獄のようなところに入ってもらうんだ」
「見学は出来るのかしら?」
「絵里、見に行きたいの?」
「え? 美奈子は興味ないの?」
「だって、見学しても楽しいものではないと思うし……」
「おいおい、ちょっと待った。見学というのは難しいだろう。ゲストしか入れないところもあるからね。ただ、職員としてなら問題なく入れるんだが……」
「じゃあ私、臨時職員になります! それならいいでしょ?」
「お勧めは、しないよ」
「だって、見たいんだもん」
「ふむ。今夜はムリだが、明日の朝の回診の時に同行したらいいよ」
「美奈子も来るでしょ?」
「……わかった。行くわ」