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罪人の島
第4章 飼育
結衣が扉の前までやって来ると、デボラは結衣の髪をわしづかみにして、引っ張って行った。
そこへ若い男が二人やって来て、結衣に首輪を付け、引っ張るのが見えた。
ふと、麗子に目を戻すと、さっさと先を歩いていたので、美奈子は慌てて追いかけた。
「麗子先生、彼女、どこへ行ったんですか?」
「心配しなくていいのよ。ペットとして飼育されてるんだから、それほど手荒なことはしないの」
「ペットですか?」
「そうよ。飼い主が現れるまで、ここから出られないの。それを教えているだけよ。体にね」
「………」
「見に行かなくていいんですか?」
「どうして?」
「お医者様として……みたいな」
「何かあったら、呼びに来るから大丈夫よ」
「そうですね」
「あなたに私がしたのに、もうちょっとキツイことをするだけよ」
「………」
その頃、隣の部屋では、結衣がロープをきれいに掛けられ、天井から吊るされていた。
少し離れたところで、若い二人の男が話し合っていた。
「勇也、お前、縄仕事がめっちゃ上手くなってね?」
「そりゃあ、めっちゃ練習したからな」
「原さんに教えてもらったんだろ?」
「まぁな。けど、相手の体によって長さとか変えないといけないし、結構大変なんだぞ」
「へぇ、そういうもんかね?」
「そうだよ。で、この女、どうすんの?」
「ちゃんと仕込めってさ。二人で、5人担当するらしいぜ」
「櫂(かい)が、言われたんだろう? 俺は無理だよ」
「あの女医さんか?」
「いや、そういうんじゃないけど、あっちも手伝えって言われてるんだよ」
「こっちは、谷口さんに言われてるんだぜ。逆らえねえだろう?」
「あー!マジか。わかったよ、やればいいんだろ?」
「そうだよ。行くぞ」
櫂と勇也は、結衣に近寄った。
「さて、結衣さんって言ったっけな? でも、ここでは、もう05番っていう名前がついてるんだよ。だから、憶えようね」
「そうそう。これから、君は誰かのペットになるんだよ。聞いていなかったとしても、そうなんだ。だから、もう少し、お行儀良くならないと飼い主が見つからないよ」
「飼手がつかなかったら、ずっと、ここにいなくちゃならない。それも嫌なんじゃない?」
「それは可哀想だなぁ。そうならないように、僕たちで調教しておいてあげようか?」
「そうだねぇ。躾のよくない子には、教えてあげないとね……」
そこへ若い男が二人やって来て、結衣に首輪を付け、引っ張るのが見えた。
ふと、麗子に目を戻すと、さっさと先を歩いていたので、美奈子は慌てて追いかけた。
「麗子先生、彼女、どこへ行ったんですか?」
「心配しなくていいのよ。ペットとして飼育されてるんだから、それほど手荒なことはしないの」
「ペットですか?」
「そうよ。飼い主が現れるまで、ここから出られないの。それを教えているだけよ。体にね」
「………」
「見に行かなくていいんですか?」
「どうして?」
「お医者様として……みたいな」
「何かあったら、呼びに来るから大丈夫よ」
「そうですね」
「あなたに私がしたのに、もうちょっとキツイことをするだけよ」
「………」
その頃、隣の部屋では、結衣がロープをきれいに掛けられ、天井から吊るされていた。
少し離れたところで、若い二人の男が話し合っていた。
「勇也、お前、縄仕事がめっちゃ上手くなってね?」
「そりゃあ、めっちゃ練習したからな」
「原さんに教えてもらったんだろ?」
「まぁな。けど、相手の体によって長さとか変えないといけないし、結構大変なんだぞ」
「へぇ、そういうもんかね?」
「そうだよ。で、この女、どうすんの?」
「ちゃんと仕込めってさ。二人で、5人担当するらしいぜ」
「櫂(かい)が、言われたんだろう? 俺は無理だよ」
「あの女医さんか?」
「いや、そういうんじゃないけど、あっちも手伝えって言われてるんだよ」
「こっちは、谷口さんに言われてるんだぜ。逆らえねえだろう?」
「あー!マジか。わかったよ、やればいいんだろ?」
「そうだよ。行くぞ」
櫂と勇也は、結衣に近寄った。
「さて、結衣さんって言ったっけな? でも、ここでは、もう05番っていう名前がついてるんだよ。だから、憶えようね」
「そうそう。これから、君は誰かのペットになるんだよ。聞いていなかったとしても、そうなんだ。だから、もう少し、お行儀良くならないと飼い主が見つからないよ」
「飼手がつかなかったら、ずっと、ここにいなくちゃならない。それも嫌なんじゃない?」
「それは可哀想だなぁ。そうならないように、僕たちで調教しておいてあげようか?」
「そうだねぇ。躾のよくない子には、教えてあげないとね……」