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呟き…
第9章 どこまでが浮気…6
平和で穏やかな安息の日々…。
逆を言うなら退屈で惰眠を貪る日々になる。
録り溜めしてドラマが意外とつまらなかったりすると瞼が重くて堪らない。
「寝るな…。」
不機嫌な声がする。
「あかん…、眠過ぎる。」
ご飯の後の退屈な時間はお昼寝で乗り切りたい私を気に入らない悠真は無理矢理にでも起こして来る。
以前よりも睡眠時間が増えたとはいえ、あまり昼寝が出来ない悠真だから私の昼寝を奪い取る。
「わかってんのか?お前が退屈って事は俺かて退屈なんやぞ。」
「なら、なんかしようや。」
「ベッドで猫耳付けた来夢さんを亀甲縛りとかしてええのか?」
「ふざけんな…。」
悠真の下ネタは真昼間の会話に相応しくない。
悠真がわざとらしいため息を吐く。
「そもそも来夢さんの場合、俺が何をしてやっても続かんやろ?」
何故か私の耳が痛い話へと変わっていく。
悠真が言いたいのは私の趣味についてだ。
過去に何度かお互いの共通になる趣味を試みた。
「買ってやったゲームソフトは未クリアばかり、買ってやったゴルフセットは埃を被っとる。」
悠真の声のトーンが更に下がる。
だってゴルフは練習用の打ちっ放しに一回しか行ってないやん。
私からすれば、そう言いたい。
悠真は年に2度ほど仕事の付き合いだと言うてゴルフに行く。
私も一度は行ってみたいと言うたら、いきなりクラブをセットで買うて打ちっ放しに連れてかれた。
そもそも運動自体が苦手な私の初めてのゴルフ練習結果は無惨な結果にしかならずゴルフそのものを否定せざる得なくなる。
「お前の場合、建築が趣味でその建築を仕事にしてるから休みになると退屈するんや。」
「それを言うなら悠真かて私と同じで趣味を仕事にしとるやん?」
「俺はちゃんと仕事は仕事で割り切ってます。」
確かに、それは事実である。