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呟き…
第10章 どこまでが浮気…7



悠真の見返り?

見返りというよりか悠真の希望。

私が仕事をする事は反対してない。

だけど仕事しか見えなくなる事を悠真は嫌がる。


「仕事を恋人にしない。」


相馬さんの言う意味が少しだけわかって来る。


「そうだよね。来夢ちゃんは今田さんの気持ちをちゃんと理解が出来てる。なのに今更、自分の気持ちに迷ってる。今田さんは来夢ちゃんの望みを理解してくれない人か?」


相馬さんの質問に戸惑う。


「悠真は…、理解してくれてると思う。」

「だったら、なんで今田さんとの結婚に迷うの?浮気になるかもしれないと怖がってるくせに僕に答えを求めるのは何故?」

「それは…。」

「どこからが浮気か?その答えは来夢ちゃんにしかわからないよ。僕に口説かれて落ちると決めるのは来夢ちゃんで拒否するのも来夢ちゃんやで…。」


浮気は私が決める事…。

私の罪悪感の問題だと相馬さんが言う。

きっと悠真も千代子ちゃんの事では私に罪悪感を感じてた。

私は多分、その悠真の気持ちを感じ取って結婚に不安を懐いた。


「まだ僕に口説かれてみる気はある?」


冗談を言うように相馬さんが笑う。


「お断りします。相馬さんの口説き方って桁が違い過ぎるから勘違いしそうになります。」

「勘違いしてくれてええんやで?」

「だからお断りしますってば…。」

「残念、ほな、もう迷う事が無いな。」


満足な笑みを浮かべた相馬さんが私の手を握りカラオケルームから連れ出す。

廊下を抜けて階段を登ろうとした時だ。


「圭ちゃん、何処行っててん。百合ちゃんが来てるのに…。百合ちゃん、時間があんまり無いって…。」


階段を降りて来る歩美さんが私の後ろに居た相馬さんに話し掛けて来る。


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