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呟き…
第6章 どこまでが浮気…3
てか、家から出したくないとか勝手な事を外で言うてるとか聞いたら死ぬほど恥ずかしいわい。
「歩美さんは…、相馬さんの彼女ですか?」
ここは話題を変えようと私なりに必死だ。
「はっ!?」
私の質問に歩美さんが驚愕する。
それもとてつもなく嫌な物を見たような表情で目を見開き私を見る。
不味い事を言うたんやろか?
だから人間関係って苦手やと思う。
知らん間に人を傷付けてるんとちゃうかとか考えるだけで怖くなる。
「えーっと…、圭ちゃんの彼女は明日来る百合ちゃんやで…。」
質問した私が狼狽えるから歩美さんは気を使う。
「百合さん?」
「めっちゃ美人やで。仕事はモデルさんやもん。明日はうちのチームのレースクィーンをやってくれる為に来てくれる約束やねん。」
「へ?」
「悪いけど…。うちはあんな阿呆なオッサンの彼女になるとかお断りや。」
「阿呆なオッサンって…。」
「圭ちゃん、ある意味、変態やからな。」
こういう会話に覚えがある。
私が悠真の事を人に話す時に似てる。
「歩美さん、相馬さんと付き合いが長いんだ。」
「うん、そやで。うちが生まれた時には圭ちゃんが居ったもん。」
そりゃ、長いな。
年齢的には13歳離れた幼なじみらしい。
歩美さんが生まれる前。
歩美さんのお父さんは車屋さんをやってレースのチームを作った。
バブルで輸入車がたくさん売れた。
歩美さんのお父さんはレースが趣味でチームを作ってまうほどのめり込む。
「けど世の中は不景気になったやん。」
歩美さんがため息を吐く。
輸入車が売れなくなりお父さんの車屋さんは経営が傾きチームに掛かるお金の負担が大きくなるのに歩美さんが生まれた。