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はなむぐり
第4章 誘う香り
夏場はドアを開け放している寝室。
蜜樹が幼い頃は遊び疲れたら布団を敷いて並んで眠った。
蜜樹は目と口をしっかり閉じていて、私のYシャツの襟を両手できゅっと握って緊張で身体を硬くしており、セーラー服の半袖から覗く細い腕は血管が透けて見える。
蜜樹を送り届けてからすぐに眠れるようにと敷いた布団。
先に枕に頭を載せてからゆっくりと身体を下ろした。
小さかった身体。
中学生になってからは泊まることがなかったから、あの頃から今に至る日々を、同じ布団で思い知る。
リビングから漏れる光では足りない私は、蜜樹のひとつの表情も見逃したくなく、明かりをつけた。
「ん…おじさん…」
「蜜樹、きれいになった。少しだけ…触らせてくれ」
薄目を開けた蜜樹の横に寝そべり、頰に人差し指を滑らせた。
「おじさん、私ね…何も知らないの。だけど…裸を見せたり…みんなが知らない私を見てほしいのはこの先もおじさんだけ」
何をするか分からない緊張の中で私の胸に顔をすり寄せ、『叩いてごめんなさい』と胸を撫でてくれる。可愛い顔を隠している黒髪を後ろへ流し、肩に手を添えた。
「ん…熱い…おじさんの手」
「好きな人が近くにいると気持ちも身体も熱くなるんだ。白くてきめ細かい…」
私の熱が伝わっただけで両足をこすり合わせている。
肩から二の腕、腰に手を這わせて太ももで一度止め、膝下まであるプリーツスカートの中に手を入れて一気に生の太ももへ這い上がらせた。