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はなむぐり
第8章 花に包まれる



アパートに帰り着いて階段を上がっている途中で部屋のドアが開き、エプロン姿の蜜樹が出てきた。急いで駆け上がり、下唇を噛む蜜樹の前に立った。

「遅い。すごく心配したんだからっ…帰って来なかったらどうしようって。おじさんがいないと私ダメなの」

蜜樹は泣く寸前で私の胸に抱きつき、声を抑えて泣いている。両手が塞がっている私は蜜樹の頭に頰をすり寄せ、目を瞑った。

「帰りにじいちゃんばあちゃんのところに行って来たんだ。心配させて悪かった。私も蜜樹がいないとダメなんだ。今日は心細い思いをさせて悪かった」

蜜樹は顔を上げて小さく頷き、私の脂だらけの顔を両手で包んで爪先立ちになり、口づけた。軽く当てる程度の。

「もう子どもじゃないにおかしいね。もっとちゃんとしないとね。おいしいご飯できてるの。おかえりなさい」

私から離れて恥ずかしそうに申し訳なさそうに俯く蜜樹は健気で可愛らしく、部屋に入っていく蜜樹の成熟した後ろ姿を見つめながらどうしたらよいか分からない思いに苦しんでいた。
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