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裏切りの幼なじみ
第10章 愛しいから、縛りたい
隆志の射精を受け止めた直後、由梨は気を失った。気付いた時、由梨はベッドに独り残されていた。

「行かなきゃ……奥さまは悪くないもの」

呼ばれたとはいえ、夜遅くに訪ね、隣室であからさまな痴情を貪った自分が悪い。

ショーツを穿き、生乳の上からブラウスを羽織り、眼鏡をかけて部屋を出る。奈津子が覗いていた辺りの床が滴で濡れている。奈津子の残り香を感じる。

「奥さまの涙?……それとも……」

何度か招かれたことがあり、間取りは知っている。

「トイレがあって、そのすぐ奥の扉が……」

そっと開け、覗く。さっきの奈津子の行為そのままだ。

(な……なんてこと……奥さまが)

変わり果てた姿の恩人がいた。

手を後ろにした全裸を縄で縛られている。縄は女肌に深く食い込み、乳房が隙間から、むにゅぅ、と顔を出している。腰回りから下にも縄攻めは及び、動けば動くほど女裂を擦られる部位に、縦の縛りを施してある。

もはや絶対に逃げ隠れできない絶望的光景を目にし、由梨は固まって動けない。

「こんな恥ずかしい姿、娘が見たらどう思うかな」

隆志の声がする。彼は腰かけていたベッドから立ち上がり、棚に置かれた写真立ての位置をずらした。縄奴隷に見せつけるように。

「やめてぇ、そんなこと。こんなの見られたら、また軽蔑されてしまうわ」

「またって……前にも軽蔑されたかのような口ぶりだね」

縄奴隷の寝室に沈黙が漂う。

「そこに突っ立っていないで、入っておいで。由梨」

背を向けたまま言う隆志に吸い寄せられ、部屋に足を踏み入れる。後ろ手でドアを閉める行為が、奈津子への責めに加担している。コクリ……と唾を飲み込んだ。

「さっき、由梨の恥ずかしい姿を覗いてたんだよ。だからお仕置き」

手柄を自慢するがごとく、縄奴隷を指し示す隆志。

「お、奥さまは悪くありません。叱るならわたしを……わたしを叱って下さい」

まるで「わたしも縛って」のおねだりだ。そんな意味では決してない。けれど……。

(縄で歪んだおっぱいが艶々に光って、汗ばんだ太腿をもじもじさせて……奥さま、感じているの? 食い込んだお股の縄が気持ちいいの? 奈津子奥さま……)

息が苦しくなり、ラグマットに膝から頽れた。隆志に抱き起こされ、ベッドに導かれる。
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