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第5章 麗しき囚虜

隆志は吸い寄せられるようにベッドへ近づき、美由紀の淫裂に顔を寄せていく。

「んあぁっ……」

女裂を舐め上げ、舌をじゅるりと周回させる。童貞を捨ててから日が浅くても、舌と手先は器用な隆志だ。

「はぁんっ……き、気持ち悪いわ、変態っ……」

「感じてるんだろ？　かわいい声出して、こんなに濡らして」

「へ、下手クソだからよっ。嫌がっているのが分からないの？　そんなところ、舐めないでっ」

言い放ったその唇は唾の糸を引いている。舐め嬲られる女裂の濡れも甚だしい。

ふんだんに分泌される女の蜜液は、恥辱と興奮の証だ。

「下手クソな愛撫だと濡れるのか。どこまでもひねくれた女だな」

「あんたよりマシよ……あふぅ」

ぷっくりと膨れた肉豆を、隆志は激しく吸い立てた。

「あああんっ……」

クールな美貌が原形をとどめないほどに歪む。その様は溶けゆく蝋人形を想わせた。自分を失いそうな恐怖と、ひたすら堕ちてイキたい蜜毒とが入り混じり、命乞いをしているような顔だ。

（この顔、隆志さんが見たら幻滅かも。喘ぎ声だけはいい女ぶってるけれど）

一瞬、溜飲を下げた。そのときだった。

囚われ女の両手が、凄い勢いで隆志の頭を掴んだ。女裂から顔が離される。

「き……キスしてあげるわよ、今度はちゃんと唇に」

「美由紀……」

手錠を外したのは失敗だった、と悔いるしかない。

囚われの身の美由紀は、恥辱の愉悦地獄から這い出るために一計を案じたのだろう。あるいは反射的なアドリブかもしれない。

「キス、したいんでしょ。してあげるわ……」

誘導されるように隆志も美由紀の髪に触れ、自然に唇を重ねていく。

「んんぅ……くちゅぅ……んぐっ……」

禁断の空間に、接吻の淫音が響く。

（隆志さん、興奮してる……あんなに勃起して。あの女とのキスが嬉しいのね……）

望ましくない方向に事態は動く。

「んあ……あはぁぁぁんっ」

キスの隙間の美唇から美由紀が獣のような淫鳴を放つ。隆志が愛撫を始めたのかと思いきや、そうではなかった。

「ず、ずるいわ。時間稼ぎに自分で始めるなんて！」

美由紀はキスの合間を縫って、自慰を始めていたのだ。

葉子の悲痛な叫びにも我関せずと、隆志は美由紀とのキスを貪る。喘ぎを封じようと、赤々と蠢く女舌にむしゃぶりついている。