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裏切りの幼なじみ
第9章 初心な美人女医
母の呪縛でテレビのキスシーンさえも正視できずに育った。人並みに恋をしても、その段階になると自らぶち壊した。十代、二十代と、女としての悦びの大半を台無しにしてきた。やっといま性愛の扉が開き、まばゆい光に包まれているのだ。

少年の優しい舌が純潔な唇を割り、未開の口腔を撫ぜ回す。仰向けの姿勢ゆえ、混ざりあう唾液が女の喉を潤していく。

聖なる性器が深く達し、ふたりは密着した。気が遠くなりそうな愉悦の中で、由梨は自分からキスをねだる。恐れていた処女喪失の痛みが最小限で済んだのは、キスの麻酔のおかげかもしれない。

「俺のペニスが喜んでるの、分かる? 由梨の、初めてを奪えて光栄だって、大喜びで膨らんでるよ」

「すごぉぉぃ……わたしの……アソコも……隆志さまに始めてを捧げられて、悦んで泣いています……」

女として少年に喜びを与えている事実を教えられ、母性の炎が燃え盛る。もはや女医ではなく淫らな聖母マリアとして性儀に身を捧げ、与えられるものすべてを受け入れると由梨は誓う。恥も、愉悦も、痛みさえも。

「あっ、はうぅっ……ゆ、揺れないでぇ、隆志さま、おかしくなっちゃいます……」

成人し、厳しかった母を病気で亡くした後、興味本位でセックス動画を見たことがあった。激しく腰をぶつけ合う様に「狂っている……」と嫌悪を覚えた。あまりに野蛮でとても気持ち良さそうには思えなかった。

(あぁ……女の悦びを教えてくださり、ありがとうございます、隆志さま……)

動画とは違い、ゆりかごのような甘い愉悦の波をくれる少年。由梨の中で隆志の存在が神格化されていく。だが彼は甘いだけの神ではなかった。

ズンッ、と強い衝撃と共に、脳髄に白い火花が散る。そしてもう一度。

「あはぁぁぁぁぁぅっ、わたし、壊れちゃうっ……ひあぅっ」

引き抜きかけた聖なるペニスを、最奥へと勢いよく突き込む隆志。彼の顔も紅潮し、顎に汗が伝っている。それでも澄んだ目は冷静さを保ったままだ。

「だいぶ馴染んできたね。診察台がエッチなお汁でべちょべちょだよ」

「あぁもう解らないっ……どうにかなりそうです、わたし……」

肛門性儀とはまた違う、底深く広大な快楽。少年と繋がりながら、女の迷宮を突き進む愉悦の塊にしがみつく。
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