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第8章 チャプター08

　強烈な快美感が去り、それでも肉の悦楽が完全には失せていないなかで、麗は息も絶え絶えと言った様子で、頷いた。
「そうです。今ので、逝ってしまいました」
　既に麗の淫洞（いんどう）は愛液で潤っており、玲二のペニスを一気に受け入れても、痛みはまったくなかった。
　亀頭が麗の膣襞（ちつひだ）を割り、ゆっくりとではあるが、前後に動きはじめると、絶頂の余波で麗は、悦楽の波に漂い始めた。躯の位置を換え、麗の気持ちいい箇所にペニスが当たるようにした。脚を玲二の腰の後ろで交差させ、もっと、もっと、とせがむように、ねだった。
「あぁ、あ、あッ、当たってるぅ。玲二さんのちんぽ、わ、私の……気持ちいいところに、当たってますぅ」
「おれのちんぽは、そんなにいいのか」
「いッーーいい、いい！　いいです。奥まで届いて、堪（たま）らないでッすぅ」
　麗と玲二の腰と腰がぶつかり合う音が響いていたが、玲二は一度、腰を引いた。それまで、みっしりと満たされていた剛直を引き抜かれると、途端に虚しさに襲われた。膣襞が疼（うず）き、麗は悩ましげな吐息を漏らした。
「そんな……どうして」
「麗君。今日は、君がやりたい体位を選ばせてやろう」
「……え？」
　バスルームの床におしりをつけたまま、麗は玲二の顔を見上げた。
「いつも、私がしたいようにしているからな。今日ぐらいは、君のしたいようにするがいい」
　玲二は口ではそう言っているが、そうではないことは、麗がよく知っていた。結局はこれも、麗を貶（おとし）め、興奮させるためのプレイの一環なのだ。
「はい」
　うなずくと、麗は膝で立ち上がった。左手でバスタブの端をつかむと、右手で自らの膣口を開いた。
「わ、わたしの、だらだらと淫液を流し続ける、おまんこを、玲二さんのち、ちんぽで、蓋をして下さい」
「バックから、犯して欲しいのか」
「はい。夫以外のちんぽで、後ろから私を、串刺しにして下さい」
　膣口に、玲二のペニスが押し当てられた。
「あぁッ、入ってくるぅ！」
　麗は背中を仰け反らせた。目蓋を閉ざすが、悦（よろこ）びの声をあげるのを抑えることはできなかった。バスタブをしっかりと掴んだ両腕の間で、双丘がふるふると震えるのが、わかった。
　玲二は奥までペニスをねじ込むと、指の先でおしりと腰の間をなぞってきた。