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蘇州の夜啼鳥
第2章 かりそめの恋
暁蕾の身体は、息を呑むほどに美しく…神々しいほどの清らかさに輝いていた。
そして、その身体は、性的にはまだ未成熟で、男に抱かれることに全く慣れてはいなかった。
…もしくは、かつての恋人と別れて久しいのか…。
つい、下衆の勘繰りをしてしまう自分に嫌気が差す。
同時にそれくらい、暁蕾が愛おしいのだとまざまざと見せつけられる思いだ。


しがみつくことしか反応できない暁蕾を、片岡は愛おしく抱きしめ、じっくりと優しく辛抱強く愛撫を繰り返した。
次第に色づく薄紅色の乳房を柔らかく掴み、愛らしい胸の飾りを摘まみ上げる。
「…あっ…ん…」
可愛らしい反応を見せる暁蕾に、もう何度繰り返したか分からないキスを与える。

一度離れ、シャツを脱ぎ捨て、スラックスのベルトを外す。
暁蕾が白い頰を紅潮させたまま、濡れた眼差しで片岡を見つめた。

週に三日はジムに通いエクササイズを続けている片岡の体躯は、同じ四十代の男性に比べれば筋肉質に引き締まり、崩れたところはないはずだ。
だが、それでも若い肉体には敵わない。
うら若い暁蕾の眼にどう映るのかも謎だ…。

全ての衣服を取り去った片岡の肉体に、暁蕾は微かに瞬きを繰り返し、恥ずかしそうに眼を伏せた。

「…シャオレイ…」
一糸纏わぬ姿で寝台に腰掛け、暁蕾の手を取る。

「…俺を見てくれ…」
暁蕾の濡れても尚、澄んだ瞳がおずおずと片岡を見上げた。





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