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第2章 かりそめの恋

「…ああっ…も…う…むり…」
暁蕾が掠れた甘い声で訴える。
うつ伏せの姿…ミルク色の素肌がしっとりと汗で濡れている。
悦楽の波が去りきらないまま片岡の些かも衰えない欲望を見せつけられ、暁蕾はやや怯えるように身を攀じったのだ。

「…まだだ…。
まだ、君がほしい…」
三つ目のスキンのパッケージを荒々しくやぶる。
我ながら、常軌を逸していると思う。
けれど、止まらなかった。

「…そんなもの…海外旅行に持ってきていたのね…？」
暁蕾が振り向き、濡れた瞳を細める。
薄桃色に染まった美しい身体はしっとりと湿り、天蓋の中はその甘い花の薫りでむせ返るようだった。

「…紳士の嗜みだ…」
微笑みながら、暁蕾の背後から覆いかぶさる。
白く小さな双丘を優しく撫で…腰を高く掲げさせる。
「…いや…あ…っ…」
羞恥からか、暁蕾は激しく首を振った。
「…シャオレイ…今度は後ろから…してみよう…」
髪を掻き上げてやり、耳朶を甘噛みする。

二度目までは正常位でセックスをした。
…次は、この美しい娘を野蛮な獣が交わる体位で犯してみたかったのだ。

「…はずかし…い…」
密やかな声が、その花のような唇から漏れる。
「…可愛いよ…シャオレイ…。
もっと淫らな君が見たい…」
白磁のような双丘を押し開き、その熱く濡れそぼる花芯のあわいに硬くいきり勃つ牡をゆっくりと挿入する。
「…んんっ…！…ああ…っ…はいっ…て…」
譫言のような喘ぎ声を漏らし、美しい白い背中を仰け反らせた。
「…気持ちいい…？後ろから…犯されるのは、どんな気持ち？」
「…んんっ…は…あ…ん…」
…暁蕾がか細い腰をくねらせた。
柔らかな媚肉は片岡の牡を受け入れ、強く締めつける。
「…力を抜いて…そう…よく締まる…。君の身体は…絶品だ…」
…年上の余裕がなくなるほど、暁蕾の身体は素晴らしかった。
きつい締めつけの中、片岡は我を忘れそうになる。
「…ああ…はあ…っ…んん…いや…あ…そんな…しないで…」
男の熱い攻めを受け、暁蕾も激しく乱れる。
乱れながらも片岡のすべてを受け入れ…包み込み…すべてを赦した。
…そうして、二人はお互いの身体の境界線がわからない程にひとつに融け入る…。

ともに幾度も快楽の階を昇り、その頂きに到達し…一瞬でも離れるのを恐れるかのように、強く抱き合ったのだった。