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愛することで私たちは罪を犯す
第1章 1. 悲劇の序章

「あっ、副社長!!いくら女だって言っても、コイツは戦闘職種で規格外です。無理なさらないでください。俺が代わります」
響の前を塞ぐように、一ノ瀬が慌てて申し出る。
(ちょっとまって、規格外?要は重いってこと!?)
若干失礼すぎることを言われたような気がするが、響にガッチリとホールドされている琉泉にとっては、一応救世主だ。
「いい。お前は状況説明をしている隈川のヘルプにでもついてくれ」
「いや、でも…」
「いいから」
救世主、撃沈。
(一ノ瀬の臆病者!!)
響に担がれた琉泉は心の中で、去っていく一ノ瀬に思いつく限りの毒を吐いた。

