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第5章 拘束プレイ

「おねがい、ください…」
彼はわたしの腰を両手でもつと、膨張してかたくなったそれをゆっくりと突き入れてきました。
「あっあっ、ああああぁ…っ」
ひだを一枚一枚たしかめるように、それはわたしの中に侵入してきます。
「気持ちいい、気持ちいい」
彼とのコミュニケーションが言葉でとれなくなります。
腰に力がはいらなくなり、腰がさがると、彼はわたしのお腹に手をまわして腰をもちあげました。
「あ、あ、だめ」
彼の皮膚がわたしの皮膚に触れるだけで、そこには快楽がやどります。
ますます腰に力がはいらなくなります。
彼はわたしのお腹に手をまわしたことで、覆い被さるような姿勢になりました。
ズブズブと深くまで彼のものが挿入されます。
「あ、おねがい、もう、だめ」
わたしはもし気を失うことがあるなら、こういうタイミングだろうと思いました。
外からの刺激に頭の処理が限界をむかえ、脳の機能をまもるためにシャットダウンする必要がある。
それが今このタイミングで起こってもなにも不思議には思いません。
「貴方に気持ちよくなってもらいたい…」
わたしは限りなく端に追いやられた理性で、なんとか言葉を発しました。
「わたしまだ、貴方のこと気持ちよくしてない」
彼はぼんやりとした返事をして、腰を動かしました。
「あああぁぁ！」
脚がガクガクとふるえます。
後ろ手でしばられた手が、行き場をなくして宙をにぎります。
「もうだめ、恥ずかしいの、もう、もう…」
これ以上どうすればいいのかわからなくなりました。
わたしは快楽に身を預けてしまっていいのでしょうか。
でもそうしたら、彼の快楽は？
自分の快楽を貪って、彼をつまらなくさせたらそれこそ悲しいです。