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恋がしたいと言いながら
第2章 出会い
バーカウンターの傍に立ち、静かに談笑しながらお酒を飲んでいる彼は、とくべつ目立つわけではない。
どちらかといえば控えめなタイプだ。
短い黒髪に黒無地のTシャツ、濃いブルーのジーンズという飾り気のない格好で、友人らしい人たちと部屋の隅に集まっていた。
照明に淡く照らされた白い頬は陶器のように白く、笑うたび揺れる黒髪からは、さらさらと涼やかな音まで聞こえてきそうな気がした。
ちょっと眠そうな瞼の奥で、瞳は無邪気な少年のようにきらきら光っていた。
それでいて、赤い唇に縁どられた小さめの口は動くと不思議な色香を放つ。
きれいな顔だと思った。彼が動くたび、周りの空気が華々しく弾ける気がした。
まるで打ち上げ花火を見ているように、頭がぼうっと心地よく、夢を見ているみたいだった。
どちらかといえば控えめなタイプだ。
短い黒髪に黒無地のTシャツ、濃いブルーのジーンズという飾り気のない格好で、友人らしい人たちと部屋の隅に集まっていた。
照明に淡く照らされた白い頬は陶器のように白く、笑うたび揺れる黒髪からは、さらさらと涼やかな音まで聞こえてきそうな気がした。
ちょっと眠そうな瞼の奥で、瞳は無邪気な少年のようにきらきら光っていた。
それでいて、赤い唇に縁どられた小さめの口は動くと不思議な色香を放つ。
きれいな顔だと思った。彼が動くたび、周りの空気が華々しく弾ける気がした。
まるで打ち上げ花火を見ているように、頭がぼうっと心地よく、夢を見ているみたいだった。